掲載日 : [2018-10-31] 照会数 : 5953
コリアン・シネマ・ウィーク「私に残った愛を」…主演2人が舞台あいさつ
[ 舞台で主題についてやりとりをするソン・ジルさん(左)とチョン・ミソンさん(右) ]
第31回東京国際映画祭提携企画「コリアン・シネマ・ウィーク2018」が始まった26日、オープニング作品「私に残った愛を」の主演俳優、ソン・ジルさんとチョン・ミソンさんの舞台あいさつが行われた。
同作品は、家族を顧みる暇もなく毎日仕事に追われ、突然、末期がんを宣告された夫のボンヨンが、妻や子どもと家族の絆を取り戻すまでを描く。上映後の質疑応答では質問が相次いだ。
「自分が末期ガンだったらどうするか」という質問にソン・ジルさんは、ボンヨンがしたように「ぎりぎりまで家族には言わない」ときっぱり。
「家族に言った途端、その悲しみと痛みを家族も一緒に背負うことになる。最後まで家族とできるだけ幸せな時間を共有したい」と話した。
一方、チョン・ミソンさんは妻の立場から反論。「夫婦というのは常に話し合い、いろいろなことを分かち合い、一緒に暮らしていくものと思っている」と指摘すると、ソン・ジルさんは「これは男女の違いで、逝く者と送る者の違いだ」と切り返した。
韓国社会でのこの映画の受け止め方については「共感してくれた一方で、こういう話は止めてほしいという人たちもいた」とし、「自分に重なる映画は遠ざけたいのだろう」と、ソン・ジルさんは理解を示した。
(2018.10.31 民団新聞)