掲載日 : [2021-10-27] 照会数 : 4377
「第8回韓国国際交流財団賞」 仲尾宏さんが受賞…日本人初
【大阪】朝鮮通信使のユネスコ世界記録遺産登録に大きな役割を果たした歴史研究者、仲尾宏さん(85、京都=写真)が韓国国際交流財団「第8回韓国国際交流財団賞」を受賞した。
同賞は海外で韓国との相互理解増進のために貢献した人たちに贈られる。2008年の制定から隔年で6人が受賞したが、日本人の受賞は今回が初めて。受賞式と記念講演はソウルで予定されていたが、コロナ禍で訪韓が難しいため21日、大阪市内で行われた。
仲尾さんは1936年京都市生まれ。京都造形大学歴史遺産学科教授などを経て京都芸術大学客員教授。専攻は日朝・日韓関係史。現在、公益財団法人高麗美術館理事などを務めている。
◆朝鮮通信使の遺産から学ぶ…受賞あいさつから
受賞式で仲尾さんは次のようにお礼の言葉を述べた。(要旨)
「私は長年、日本と韓国の間にすばらしい交流と学びあいの歴史があることを知りました。とりわけ朝鮮通信使の往来の結果、貴国と日本国の間には信義を交わす関係が成立し、たがいに学びあう関わりができました。このすばらしかった時期の遺産から学びあうことはとても大切なことだと自覚できました。そしてこの歴史的自覚を現代の人々に伝え、今、何を大切に考えねばならないかを、一人でも多くの人びとに伝えることが私のもうひとつの使命である、と信じております」
(2021.10.27 民団新聞)