掲載日 : [2005-01-19] 照会数 : 8323
成人式参加者 昨年を上回る(05.1.19)
[ 大人の仲間入りを祝い乾杯(大阪) ]
希望者にチョゴリをレンタル
電話作戦やはがき作戦も奏功
各地の民団や青年会が主催した成人式の参加人数は今年、都市部を中心に昨年より増加している。新成人の希望者にチョゴリを貸し出したり、青年会の協力を得て積極的に参加の呼びかけを図った地方にこうした傾向が顕著なようだ。一部地域からは「韓流効果も追い風になったようだ」と指摘する声も出ている。
韓流も追い風効果
16日の時点で昨年より参加者が増えたのは、15地方本部に上った。
民団神奈川県本部は今年初めて新成人の希望者にチョゴリを無償で貸し出した。このアイデアがあたり、参加者は例年を上回る25人に達した。これは青年会が昨年から地道な戸別訪問で参加を呼びかけてきたことも大きい。
参加した新成人の内訳は女性19人、男性6人。女性の参加者は、約半数近い10人がこのレンタルを利用していた。同本部によれば民団主催の式典に足を運ぶ新成人は、ここ数年は対象者の10%を切っていた。しかし、今年は13%に達しており、じわりレンタル効果が現れたかっこうだ。
民団側に衣装を提供したのは、フジテレビ放映のドラマ「東京湾景」で衣装を担当した横浜市内の業者。民団側の負担はクリーニング代の実費だけだった。式典は9日、鶴屋町の神奈川韓国会館で行われ、来賓など含め約100人が新成人の門出を祝った。
チョゴリのレンタルは9日、愛知韓国会館での成人式を主催した同青年会本部でも今年初めて取り入れて好評だった。業者を介せば通常1万円はするとされるレンタル料だが、青年会が中に入ることで3000円の負担に抑えた。結果は女性の新成人参加者26人のうち半数近い12人が利用した。
参加者の中には「チョゴリが着たいので(成人式に)参加した」という新成人もいた。人生の晴れ舞台、チョゴリで身も心も盛装して成人式に臨みたいというのが新成人の共通した思いだったようだ。民団愛知県本部では「チョゴリのレンタルがなかったら参加者は昨年並みか、さらに減っていたでしょう」とほっと胸をなで下ろしていた。 大阪の式典には129人が参加した。「例年は100人前後。ここ数年で最高」(民団大阪文教部)。青年会からの電話作戦に加え、同本部が参加を促す通知を昨年12月と年賀状の2回出したことが大きかった。対象者が1000人近いことから郵送費もかさみ、例年1回だけの通知だった。同本部の意気込みが動員につながったかっこうだ。
栃木では例年の1ケタから12人に増えた。同本部のある職員は「いまは韓国人であることがかっこいい。一昔前と違って隠す必要もなくなった」と話している。民団静岡県本部の金勇事務局長は「韓流で、これまで在日に無関心だった新世代まで面白いじゃないかと思うようになったのでは」と分析している。民団奈良でも「今年はあまり動員の苦労がなかった。韓流効果は確かにあるでしょうね」と否定しない。
(2005.1.19 民団新聞)