掲載日 : [2005-01-19] 照会数 : 6042
助け合い精神発揮した韓国人 スマトラ沖大地震(05.1.19)
[ タイ・プーケット近くの海辺リゾートで作業をする韓国人救助隊 ]
捜索や看病、清掃、24時間の焼香所も
犠牲者20万人とも推定されるスマトラ沖大地震・津波は空前の被害をもたらし、世界各地から支援の手が差し伸べられている。現地報道によると、被害のひどかったタイのプーケットでは地元の韓人会や韓国企業の社員たちが協力して焼香所の設置やゴミ回収などいち早くボランティア活動を展開し、被災者を励ました。
韓人会先頭に
プーケットから車で30分ほどのパトン・アンダマン。1月とはいえ30度を超す暑さが続く。そこに20代から50代の総勢400人あまりの韓国人がオレンジ色のTシャツを着て集まった。商社マンや旅行会社のガイド、学生などだ。
地震による津波で100人あまりの死傷者が出たアンダマンを歩くと、まだ悪臭が漂い、壊れた建物の残骸が広く散らばっている。その中を大きな太極旗を掲げ、手には黒いビニール袋を持ち、海岸沿いや商店街など被災地を歩きながら、ゴミや汚物、建物の残骸などを回収した。
三星電子やLG電子などタイの現地会社が協力して被災地に2億ウォンほどの義援金や救援物資を送った。
それにもまして注目されたのが、プーケット韓人会のメンバーをはじめ800人余りの韓国人の献身的な活躍ぶりであった。津波が発生した翌日の12月27日にはプーケット市内にいち早く合同焼香所を設け、交代で24時間焼香所を守ったほか、行方不明者の捜索、犠牲者の葬儀、負傷者の手当てや看病なども併せて行った。
プーケットの海辺は修復されつつあったが、パトン海辺は依然倒壊した建物のがれきが散らばっていた。しかし、韓国人による清掃で海辺の芝生や建物はきれいな姿を取り戻した。
尹志峻駐タイ大使は「彼らがいなかったら、被害者の集計だけでなく、行方不明者の発見も大変難しかったはずだ。外交官生活を33年間やってきたが、これほどまでに韓国人が心をひとつにして現地のために活動するのは初めての経験だ」と称賛した。
チン・ミョンピョ韓人会会長は「今回の清掃を通じて津波の悪夢を拭い去りたいと思った。これからは新しいプーケットづくりに取り組みたい」と語った。
現地の市民たちは韓国人にミネラルウォーターを手渡しながら親指を立てて「ありがとう」と何度もお礼を述べている。大災害の中で、韓国人特有の助け合い精神が被災者を勇気づけている。
(2005.1.19 民団新聞)