「コロナ」乗り越え新たな地平へ
2021年各界の新春メッセージ<2>
同胞の心をひとつに東京五輪成功へ寄与を
駐日大韓民国特命全権大使 南官杓
在日同胞の皆様に心から新年のあいさつをお伝えいたします。
昨年は全世界が新型コロナウイルスによって、どの年よりも厳しい時期を過ごしました。在日同胞の皆さんの日常にも困難が襲いましたが、多くの苦難を乗り越えてきた底力で、この危機を賢明に克服してくださり、大変、誇らしく思います。
大統領も昨年「世界韓人の日」に「同胞はコロナに対抗し再び心をひとつにしてくださった」とし、「世界各地で連帯と協力の模範を見せてくださった海外同胞の皆さんが本当に誇らしい」とおっしゃいました。
あわせて、「これからはわが祖国が役割を果たす時だ」とし、「同胞たちが疲弊し、つらい時、いつも『わが祖国、大韓民国がある』という勇気と自負心を持っていけるように努力する」と強調されました。
韓国大使館も、在日同胞の皆様が韓民族としての誇りを持ち、日本の地域社会に寄与する一員として堂々と生きていけるよう、一層支援していきたいと思います。同胞の皆様も祖国に対する信頼と和合の精神、多様性と包容性を土台に成長していくことを願います。
昨年、開催できなかった東京五輪・パラリンピックが、今年は成功裏に開催されることを祈ります。わが同胞たちの五輪成功を祈る、折り鶴とボランティア活動がふたたび叶うことを期待します。特に平昌冬季五輪において南北和合の場が設けられたように、今回の東京五輪でも韓半島平和に向けた全世界の願いが集まることを願っております。さらに東北アジアの平和と繁栄にも大きな役割を果たすことを願っております。
在日統合の先頭に
在外同胞財団理事長 金星坤
新型コロナウイルスによって全世界が困難に直面しています。しかし、在日同胞社会は、常に助け合い、団結する姿を見せました。わが民族特有の底力でこの苦難を克服できると信じています。
在日同胞社会は様々な変化に直面しています。同胞社会の主流が2世から3世に移りつつあり、新規定住同胞の増加、帰化者など構成員の多様化につれて、和合の必要性が高まっています。当財団は、このような変化に応じ、必要な支援を惜しみません。
在日同胞の皆さん!
世界の人々は、韓国民族を「コリアン」と呼びます。「コリアン」は高麗から取った言葉で「非常に美しい」という意味です。錦繍江山も美しいし、文化も美しいですが、さらに美しいのは「弘益人間」という我々の建国理念です。「弘益人間」は「広く人間世界をよりよくせよ」という意味で、これこそわが民族の中心哲学だと思います。
民団が開天節の10月3日に創団されたのも「広く人類を利する平和の伝道師になれ」という思いが込められていると思います。民団が中心となって在日同胞社会をより一層、包容と統合に導いていただき、ひいては、わが韓民族の和合と平和統一、究極的には世界平和の先頭に立ってくださることを願います。
一流の基盤を堅固に
新韓金融持株会社会長 趙鏞炳
昨年一年間、世界的な新型コロナウイルスのパンデミックで母国を訪問することもできず、残念でなりません。コロナ事態が一日も早く落ち着き、心安らかに母国の錦繍江山を楽しめることを心より祈ります。
コロナ禍の中でも、一流に向けて進んだ新韓の歩みは決して止まっていません。多角化した収益基盤を基に、持株会社設立以来最大であり金融界最高の四半期実績を記録するなど、「リーディング金融グループ」の地位を堅持し、デジタル・エコシステム構築への革新成長とコロナ克服のための金融支援など、社会的役割も忠実に果たし、「韓国金融のリーダー」としての姿を発揮しました。
混乱が深まる厳しい中でも新韓が一流の道に揺らぐことなく進むことができたのは、在日同胞の皆様の変わらぬ信頼と声援のおかげです。
新韓は今、一度も経験したことのない「複合的な不確実性」の時代を迎えています。厳しい経営環境ではありますが、新韓の全役職員は、「FRESH」という中期戦略方向のもと「一流の基盤」を堅固にし「一流の変化」を迅速に推進していきます。新韓に対する変わらぬ関心と声援をお願いします。
同胞留学生を支授
在日韓国人本国投資協会会長 金和男
新春を迎え、民団をはじめ在日同胞関連団体の皆様、そして会員企業の皆様に、昨年賜った変わらぬご厚情を心より感謝申し上げます。
昨年は世界的新型コロナウイルスのパンデミックにより、これまで経験したことのない多くの変化がありました。また、航空業や観光業を中心に世界的な景気低迷による不況が続いており、ワクチンの接種が始まっても、コロナ以前の経済の回復には相当な時間がかかると予想されます。
韓日関係も葛藤が続いておりますが、民間において、在日同胞の皆様の母国に対する投資及び事業の支援、そして在日同胞留学生達の学業環境の向上のため邁進して参ります。コロナウイルスが終息し、皆様が日常に戻れる心よりお祈りいたします。皆様方の変わらぬご支援をお願いすると共に、ご健勝とご発展をお祈り申し上げます。
スポーツの醍醐味を
国民体育振興公団理事長 趙在基
新しい年を迎え、民団新聞読者の皆様のご家庭に健康と幸せが満ち溢れますよう、お祈り申し上げます。
あわせて、民団新聞が在日同胞とのコミュニケーションと共感の場となるよう、労を惜しまぬ、呂健二民団新聞発行人をはじめ関係者の皆様に、厚く御礼申し上げます。
「体は遠くにあっても心は近く」という言葉のように、ソウル五輪など、歴史の局面を通るたびに遠く離れた在日同胞の皆様が惜しみなく送ってくださった支援は、大きな力となってきました。
そして民団新聞は1947年に創刊されて以来、在日同胞青少年奨学金の募集支援など様々な事業をリードし、在日同胞の心強い求心的役割を果たしてきました。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、東京五輪・パラリンピックが延期されるなど、日本に住む在日同胞の皆様すべてが、より一層苦しい時期をお過ごしかと思われます。しかし、このような危機の中でも韓国人の底力はさらに輝くことでしょう。
辛丑年は「白い牛の年」と呼ばれ、忍耐と勤勉さ、余裕を持って黙々と目標に向かって突き進んでいく粘りの年でもあります。民団新聞の限りない発展を祈り、民団新聞を愛してくださる在日同胞の皆さんの家庭にも愛と平安、そしてスポーツの醍醐味があふれることを願っています。
強い結束で同胞支援
在日韓国人信用組合協会会長 呉龍夫
昨年の日本経済は、新型コロナウイルスにより全体が深刻な打撃を受けました。年央から回復局面に入りましたが、感染再拡大等により伸び率は大幅に鈍化し、今後も、予断を許さないと予想されています。
当協会会員組合では、昨年3月初めからコロナ禍で業況が悪化している、あるいはその影響をきたす恐れのある事業者を対象に資金繰り支援を積極的に行いました。
併せて既存融資の見直しに取組み、またセーフティネット保証や実質無利子・無担保の制度融資を取扱うなど支援を行い、現在も続けております。
当協会会員4組合は、厳しい経営環境の中で在日同胞や地域の中小企業への支援に尽力しつつ、組合の経営基盤強化に努め、2017年に会員4組合になって以来、全組合の黒字決算が続き、総預金量も昨年1月末で1兆円の大台に乗りました。
当協会は、この先も会員4組合が強い結束の下、引き続き在日同胞・地域の中小企業を支援しながら、経済を支えるよう全力を尽くしていきます。
在日に元気と笑顔を
在日韓国青年商工人連合会会長 朴永鎮
昨年は、新型感染症コロナウイルスの発生により、各関係機関の皆様及びOB、OGの皆様におかれましては、非常に厳しく辛い年となりました。
しかしその一方、このような危機的状況であるからこそ、在日同胞が団結し手を取り合って前に進むことを考え、行動に移していけば、必ず乗り越えられると信じております。
当会は今期、設立40周年を迎えました。そこで、新型感染症コロナウイルスの感染状況を踏まえながら、青年商工人らしく、在日の世界に元気と笑顔を届けられる活動をして参りたいと考えております。
2021年は当会にとっては、新しい時代に向けた大きな変革をもたらす1年になると考え、良い伝統と歴史は継承し、新しい価値を創造出来るよう邁進してまいりたいと思っております。
(2021.01.01 民団新聞)