掲載日 : [2020-03-11] 照会数 : 7103
ひき逃げ事件を発端に予測不能のサスペンス…イ・スジン監督「悪の偶像」来月公開
[ 「悪の偶像」で市会議員役を演じるハン・ソッキョ(©2019 CJ CGV Co., Ltd VILL LEE FILM, POLLUX BARUNSON INC PRODUCTION All Rights Reserved.) ]
ハン・ソッキュとソル・ギョングのダブル主演による、予測不能のサスペンス・ノワール「悪の偶像」(配給=アルバトロス・フィルム)が4月17日から、シネマート新宿(東京)・心斎橋(大阪)ほか全国で順次公開される。
監督を務めたのは、女子中学生集団暴行事件の実話に着想を得た2013年の作品「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」のイ・スジン監督。
本作は、ある「ひき逃げ事件」をきっかけに、加害者の父と被害者の父の運命をスリリングに描く。
市議会議員ミョンフェの息子ヨハンが、ある夜、飲酒運転中に人をひき殺してしまう。政治家の危機に直面したミョンフェは、密かにもみ消し工作を実行する。ところが被害者の新妻であるリョナという女性が事故現場に居合わせ、今は行方不明になっていることが分かり、事実が明るのを恐れたミョンフェはリョナの行方を追う。
一方、小さな工具店を営む被害者の父ジュンシクは、リョナが妊娠していると知り、彼女を捜し出そうとする。2人の父親は耐えがたい葛藤に苦しみながら、後戻りできない罪の闇に足を踏み入れていく。
全く異なる世界に住むエリート政治家と労働者を主人公にした本作は、危ういモラルの一線を踏み越えていく男たちの心の痛みをえぐり出す。精神的に追い詰められた2人の父親をハン・ソッキュ、ソル・ギョングは迫真迫る演技で表現している。
女優のチョン・ウヒが、物語のキーパーソンである「消えた目撃者」ヒョリ扮し、怪演を披露する。
(2020.03.11 民団新聞)