掲載日 : [2018-06-13] 照会数 : 13167
戦争に翻弄された日本人妻…「海越えの花たち」 慶州ナザレ園を描く
[ 左から桑原裕子、内田慈、石村みか ]
てがみ座公演、20~26日 東京・紀伊國屋ホール
1945年の終戦後、在韓日本人妻たちの避難施設として設立された慶州ナザレ園を題材に、異国の地で懸命に生き抜いた人々の姿を描いた、てがみ座第15回公演「海越えの花たち」(脚本=長田育恵、演出=木野花)が20日から26日まで、東京・新宿区の紀伊國屋ホールで上演される。
72年10月に設立された慶州ナザレ園の入所者のほとんどは植民地時代に韓国人男性と結婚した日本人女性だった。解放後の韓国では反日感情が強く、日本人であることを隠して生きた者、夫から離縁された者、日本では国籍を失っている人もいた。
また50年に勃発した韓国戦争で夫と生き別れるなど、日本に帰国できない日本人妻を保護してきたナザレ園は徐々に養老院のようになっていく。
「海越えの花たち」は、敗戦後、韓半島に夫と帰国した妻、韓国戦争時に夫と子どもを亡くした妻など、戦争に翻弄されながら韓国で生きる日本人女性たちを通して、彼女たちが生きた過酷な時代を映し出す。
詳細は公式HP(
http://tegamiza.net/take19)、問い合わせはプリエール(03・5942・9025)平日11~18時。
(2018.06.13 民団新聞)