掲載日 : [2018-06-27] 照会数 : 6243
「似ているのに違う」…韓国茶道、女子美大で授業実践
[ おもてなし役を務める学生を指導する李瑛子さん ]
「東京茶礼房房主」 李瑛子さん講師に
茶道を通して東アジアの生活文化にふれる授業が東京・杉並区の女子美術大学で行われた。古川美佳さんが担当する国際交流文化概論A「伝統と芸術‐東アジアの生活文化②」の一環。22日の「韓国編」は韓国の茶道大学院を卒業して社団法人韓国茶人聯合会から「最高級茶礼師」として認められた李瑛子さん(韓国茶道研究家、東京茶礼房房主)を特別講師に迎えた。
おもてなし役には2人の学生が手を挙げた。韓服で指導する李さんの一連の所作は伝統の礼法にのっとり、流れるようで優雅そのもの。指先にまで神経が行き届いているかのようだった。古川さんが「韓国茶道には礼儀作法も入っている。女性らしいふるまいで、所作もきれいになる」と解説した。
韓国茶は日本と同じ緑茶だが、釜炒りのためカフェインが少なく、優しい味になるという。薄い色は白磁の小さな茶器によくなじんだ。李さんは「まず、香りを楽しんで」と話した。
いれたてを味わった客人役の学生たちは、日本の茶道との共通点と違いについて次のように感想を語った。
「日本茶のように苦いものだと思っていたら、意外とさっぱりしている。次は韓国のチマ・チョゴリを着て味わってみたい」「お茶を入れる前にあらかじめ茶器を温めておき、主人が味をチェックするところにおもてなしの心を感じた」「礼から始まり礼に終わるところは日本の茶道に似ている。でも少し違うようだ」
授業は2年生を中心に96人が聴講。李さんの特別授業は学生たちに好評で今年で連続5年目を迎えた。
(2018.06.27 民団新聞)