高校生のクラブ活動後押し…「教育方針」具現化へ
【兵庫】県内の各高校に置かれた「朝鮮文化研究部」などの多文化共生にかかわるクラブや同好会の連絡組織である「兵庫県高等学校朝鮮文化・多文化研究部(会)連絡会」(略称、多文化研)が10月22日、県立尼崎工業高等学校で現職高等学校長を会長にして総会を持ち、会則などが承認された。休・廃部が目立つ部のテコ入れや県内全域での多文化共生活動の活性化などが目的。
総会には県内の高校教員ら20人が出席。県教委の「在日外国人生徒に関わる指針」(2000年8月策定)を部活動分野で具現化していくことを確認した。
会長には県立尼崎西高校の田口文夫校長が就任した。県内で年2回開催される高校生交流会や朝鮮奨学会の諸活動を通して校内での部活動・自主活動の活性化を推進していく。
事務局長の吉水公一教諭(県立尼崎西高校)によれば、県内にはかつて「朝鮮文化(問題)研究部」が30校ほど組織されていたが、現在、継続して活動を続けているのは数校に過ぎない。
総会で議長を務めた県立湊川高校教員の方政雄さんは、「長らく不在であった会長に現役の学校長が就任したことで、各校の担当教員も出張に際しては公務として扱ってもらえるなど、活動がしやすくなるのでは」と期待を寄せている。
(2012.11.7 民団新聞)