掲載日 : [2019-07-10] 照会数 : 6909
渡来人の郷フォーラム...高麗宮司と大桃さんがトーク
[ 高麗宮司と大桃美代子さんのトークセッション ]
一般社団法人高麗1300主催「第16回渡来人の郷フォーラム・私たちの国際交流‐市民文化交流で理解を深めよう‐」が6月29日、埼玉の日高市総合福祉センター「高麗の郷」研修室で開催され、地域活性化の活動や韓日の国際交流に貢献しているタレントの大桃美代子さんが講演した。
第1部は、「日本と朝鮮半島交流1300年~民間の懸け橋が多様性をつくる~」をテーマに、現在の取り組みや国際交流について語った。
1915年、開拓農民として岐阜県から大邱に移住し、干ばつなどに苦しむ農民のために、寿城池(灌漑池)造成と用水路の整備をした日本人、水崎林太郎氏の墓に行った際、地元の小学生たちが墓参りに来ていたという。「日本人でも地元に貢献した人は教科書に載っていて、その人のところへ訪ねていくという課外授業があることを知って驚いた」
さらに「韓国の地域によっては日本人の功績などを示している場所がある。水崎さんのお墓を守っているのは韓国の方。メディアでは取り上げていない情報をもっと知ってもらいたいと思った」と心境を語った。
第2部は高麗神社宮司の高麗文康さんとのトークセッション。再現した高句麗衣装を身にまとった大桃さんが登場すると、会場から歓声が上がった。10年間の文化交流の変化について大桃さんは「歴史を飛び越えた交流ができるのが10代」と指摘、2016年に高麗郡建郡1300年を迎えた歴史について「日本の中で文化を育て、歴史を作ってきたというのは稀有な形だと思う。融和の仕方を見ると、これからの国際交流の中のヒントがあると思う」と語った。
来賓の民団埼玉本部の田虓玔団長をはじめ、参加者150人は、熱心に耳を傾けていた。
(2019.07.10 民団新聞)