掲載日 : [2019-07-10] 照会数 : 8378
「韓国の書院」世界遺産に...韓国初の教育施設9カ所一括で
[ 慶尚北道栄州の紹修書院(写真・文化財庁) ]
儒教500年の文化体現
国連教育科学文化機関(ユネスコ)は6日、アゼルバイジャンのバクーで第43回世界遺産委員会を開き、朝鮮朝時代の教育機関だった「書院」9カ所で構成される「韓国の書院」を世界遺産に登録することを決定した。
世界遺産に指定された「韓国の書院」は、1543年に「白雲洞書院」の名称で建立された韓国最初の賜額書院である紹修書院(慶尚北道栄州市)をはじめ、陶山書院(慶尚北道安東市)、屏山書院(安東市)、玉山書院(慶尚北道慶州市)、道東書院(大邱市達城郡)、藍渓書院(慶尚南道咸陽郡)、筆巌書院(全羅南道長城郡)、武城書院(全羅北道井邑市)、遯厳書院(忠清南道論山市)の9カ所で、すべて国指定文化財史跡に指定されている。書院は郷村社会で自主的に設立された私設学校。
世界遺産委員会は「韓国の書院」について「現在まで教育と社会的慣習形態で続いている韓国の性理学に関連した文化的伝統の証拠であり、性理学概念が韓国環境に合わせて変化する歴史的過程を見せるという点で卓越した普遍的価値が認められる」と評価した。
文化財庁長を務めた明知大学のユ・ホンジュン碩座教授は「昨年世界遺産に登録された山寺が韓国仏教1000年の文化遺産ならば、書院は儒教500年の文化遺産。私学の空間と烈士に対する尊敬の空間が交わった文化遺産は韓国の書院しかない。その価値を認められたこと」と意味付けた。
韓国は1995年に初めて登録された石窟庵と仏国寺、海印寺蔵経板殿、宗廟を含む14の世界遺産を持つことになった。
(2019.07.10 民団新聞)