歴史や地理理解も
【大阪】カルタを楽しみながらハングルを学べる「ハングルカルタⅡ」が完成した。07年に発行した「ハングルカルタⅠ」が「体」「顔」「動物」「野菜」「果物」など、子どもたちが身近に接する名詞を中心に100単語を網羅したのに対し、「Ⅱ」では歴史や地理の理解にも役立つよう工夫してある。民団大阪本部(鄭鉉権団長)と大阪韓国教育院(宋鍾錫院長)が協力して共同制作した。
カルタは1セット100枚組。「人物」「山河」「四季」「乗り物」「動詞」など10テーマに分かれ、テーマ別に繊細なカラーイラストで表現されている。ちなみに「安重根カード」は表面にカラー刷りのイラスト、左上にテーマである「人物」、左下には「安重根」の日本語と英語の表記。裏面は中央に大きくハングル、右上にジャンルを示すハングルを小さくプリントしてある。
「ハングルカルタⅠ」を使って民団大阪と教育院が小学生を対象に2月に開催している大会は毎年、450人を超す児童たちでにぎわう。大阪府内の各民族学級では、大会での優勝を目指して実践さながらの特訓に励むほど。いまや、大阪の民族教育推進のためになくてはならない大切な事業として定着している。
しかし、5年が経過すると、多くのオリニが既存の基本単語100を習得してしまった。民族講師や保護者からは新たなハングルカルタを望む声が届いていた。民団大阪では各地の民族講師にアンケート調査し、収録する単語を厳選した。併せて、教師・講師が授業で提示できるA4サイズの大型カルタも一緒に制作した。
構成はカルタ本体(厚紙)と朗読用の薄紙カルタ各100枚ずつ、CD、解説書付き。民団大阪では府内の小・中学校民族学級と「土曜学校」に合わせて3000セットを無償で配った。このほか、「土曜学校」に通う子どもたち向けに、ウリマルや歴史などを学べる教材も準備中という。
問い合わせ先は民団大阪本部文教部(TEL06・6371・7331)。
(2012.5.9 民団新聞)