次世代の育成にも尽力
第68回光復節慶祝中央記念式典が15日、民団東京本部の主管により東京・日比谷公会堂で団員ら約2500人が参加して開かれた。参加者は、大韓民国の繁栄と韓半島信頼プロセス構築に積極的に参与し、平和統一の促進に寄与すると同時に、在日同胞社会の未来をになう次世代の育成と民団再生運動に全力を尽くすとともに、冷え込んだ韓日関係の修復へ草の根の友好促進運動に尽力することを誓い、決議文を満場一致で採択した。この日、全国各地で開かれた民団の光復節慶祝記念式典でも同様な決議が行われた。
中央式典は金秀吉東京本部団長の開式辞で始まり、李丙駐日大使が、朴槿恵大統領の「第68周年光復節慶祝辞」を代読した。
民団中央の呉公太団長は慶祝辞で、「韓日の友好親善なくして在日同胞社会の安定もない。両国をつなぐ懸け橋の役割を担うのが民団の使命であることを再認識し、草の根の民間交流に尽くす」ことを改めて強調した。
さらに「北韓の挑発に対処しながらも、対話の扉を常に開き、北韓が国際社会の責任ある一員に変化するよう促す朴槿恵大統領の『韓半島信頼プロセス』を基調に、自由・民主主義に立脚した対北政策に積極的に参与し、平和統一の早期実現に力を合わせていこう」と呼びかけた。
続いて日本側主要来賓があいさつ。日韓議員連盟を代表して伊藤信太郎事務局長(自民党衆院議員、党政務調査副会長)は「今日、日韓両国間にはいろいろな課題がある。だが、こういう時にこそ、対話と交流を通じて相互理解を深め、未来永劫の友好へ輪を広げていくことが我々の使命だ」と強調。「皆さんと共に未来をつくっていきたい。両国の友好親善増進のためにさらに努力する」と誓った。
民主党の中川正春幹事長代理(衆院議員)は「日本と韓国の友好関係増進のために懸け橋となって努力を惜しまぬ民団に敬意を表す。両国間にはいろいろ困難な問題があるが、それぞれの違いを尊重しながら和することが大事だ。両国の強みを生かしていける関係の構築に尽力したい。本当の意味でアジアの平和の礎になっていく関係へ一緒に頑張っていこう」と表明した。
公明党の魚住裕一郎参院議員(党参院会長)は、民団が創団以来、日本と韓国の友好関係の増進に取り組んできたことに敬意を表明。「私どもも、さらに(永住外国人への)地方選挙権(付与)を含めて公的地位向上にしっかりと取り組んでいく」と述べた。また、「東アジアの繁栄に欠かせない両国の関係改善に向け、共々に努力を続けていきたい」と訴え、公明党として訪韓団派遣を検討していることを明らかにした。
共産党の笠井亮政策委員長代理(衆院議員)は「日韓両国民、日本国民と民団との友好関係発展のため三つのことに力を尽くす。歴史の逆行を許さず、誤った歴史の傷跡をただす。朝鮮半島の非核化をはじめ、北東アジアの平和的環境をつくりあげる。永住外国人の地方参政権という重要な懸案の一日も早い解決をめざす」と強調。さらに、ヘイトスピーチ・デモについて「民族差別を助長し人権を否定する」と批判した。
参加者は、1,大韓民国建国65周年を期し、祖国の繁栄により一層寄与し、韓半島の非核化と平和統一促進に積極的に参与する2,次世代の育成と、団員奉仕の原点に帰り、民団再生運動に全力を尽くす3,新規定住者、日本国籍取得者、総連離脱者など多様な同胞たちを結集し、在日同胞社会の団結と大統合に積極的に尽力する4,地域住民の権利として地方参政権を必ず獲得し、多文化共生社会の実現に寄与する5,韓日友好増進の懸け橋の役割を強化すると同時に、地域社会の発展により一層寄与するとの決議文を採択した。
(2013.8.28 民団新聞)