「清算されない過去」…12月28日まで開催中
関東大震災時の朝鮮人虐殺の現場をパネル写真と絵、さらに目撃者の証言などで立体的に浮かび上がらせた企画展「関東大震災から90年、清算されない過去」が、東京・港区の在日韓人歴史資料館企画展示室で開催されている。
燃えさかるコークスの中に後ろ手に縛った男を投げ込む絵は、当時10歳の高瀬よしおさんが東京・月島三号地で実際に目撃し、自ら絵にした(『アカハタ』82年9月3日付掲載)。
田中翠璋さんは関東大震災から40年目の63年、「ある残酷物語への証言<朝鮮人虐殺事件のベールをはぐ>」と題した絵を週刊朝日(9月6日号)に寄稿した。作品には「上野公園の交番前でハリガネで縛られた朝鮮人」の姿なども描かれている。
これらの絵や証言に当時の記録写真24点が加わり、より明確に実相を提示している。なかには首や両腕が切断された死体の写真も。姜徳相館長は「事実からなにを学ぶか。そのような機会にしたい」と話した。
12月28日まで。無料。問い合わせは在日韓人歴史資料館(℡03・3457・1088)。
(2013.10.9 民団新聞)