昨年上回るにぎわい
東京・千代田区の日比谷公園で21、22の両日、「韓日交流ハンマダンin東京」が開催された。政府間は歴史認識などでぎくしゃくした関係を続けていても、民間レベルでこつこつ築き上げてきた良好な関係は健在だ。それぞれの文化を体験できる交流ステージ、韓食販売コーナー、展示ブースとも、昨年の新宿会場を大きく上回るにぎわいを見せた。来場者は主催者発表で5万人。
民団韓食ネットも協力
2日間にわたる「おまつり」を陰で支えたのが民団韓食ネット協議会(呉永錫会長)だった。
開会セレモニーで披露した約250人分のビビンパは、呉会長の経営する韓国レストラン妻家房の提供。お米は宮城県産、具材はほうれん草、もやし、トラジ、挽肉、キュウリ、もやしと韓日両国の9種類を使い、2日間かけてじっくり調理した。これは韓日祝祭ハンマダンがソウルで始まってから今年で通算9回目を数えることにも由来する。
呉会長は「いろいろな具材が混じり合ってすばらしい味になるビビンパのように、韓国と日本のさらなる交流と発展を願い心を込めて調理した」と話している。
民団韓食ネットでは婦人会東京本部や新宿支部、新大久保の韓国食堂にも出店を依頼し、韓食ブースのコーナーに12店を誘致した。中でもホットックの店は終日行列ができた。また、民団韓食ネット協議会の認定するキムチソムリエである柳香姫、崔誠恩、張琴順の3氏もキムチづくりの試演や熟成キムチを使ったレシピを紹介した。
調和するリズム
韓日交流ステージでは、両国の出演者がプロフェッショナルな演技で競演した。
オープニングの韓日太鼓の共演は、国立釜山国楽院演奏団所属のサムルノリ・チームとヒダノ修一with太鼓マスターズが、緊張感あふれる妙技で火花を散らした。一転、両者が一緒になった舞台では、それぞれの繰り出すリズムが対立しあいながらも、少しずつ調和していくのがわかった。
これは「アリラン」と「赤とんぼ」をコラボした楽曲の演奏でも感じられた。韓国側は在日同胞のミン・ヨンチさん率いる5人の韓国伝統音楽ヒュージョングループ、日本側は津軽三味線、尺八、箏からなる3人組の楽器ユニット「結」が息の合ったセッションを展開した。
大噴水を挟んでステージと向き合うコーナーでは、綱渡り人間文化財のキム・テギュンさんが両日2回ずつ、韓国の伝統芸能の妙技を披露した。コミカルな話術で笑いを取りながら、2㍍を超す頭上にぴんと張られた綱の上を跳んだりはねたりする演技には観客から大きな拍手が送られた。一方、日本側は太神楽「翁屋和助」が、傘の上でものを回すパフォーマンスで観客を楽しませた。
待ち時間50分も
展示ブースでは、韓国文化院と民団東京本部の双方で主管した韓服試着体験コーナーが人気を呼んだ。子供から婦人層まで幅広い年代が行列をつくり、一時は50分以上の待ち時間に整理券が出たほど。約20着の中からお気に入りのチマ・チョゴリを選ぶと、その場で記念写真に収まっていた。
韓国農水産物食品流通公社が設置した「マッコリバー」では、若い女性が飲み比べを楽しんだ。
(2013.9.25 民団新聞)