アイデンティティーの葛藤を超えて
仲間と悩み共有・在日の現実肯定
【愛知】学生会(李紳地中央会長)のコリアン・スチューデント・ジャンボリー(KSJ)が、8月27日から30日まで4日間、知多半島の民宿で開催された。全国から36人が参加。在日として生きる意味について意見を交換した。
「帰化」については、「韓国人としての誇りが失われてしまいそうだから、帰化せずにありのままの自分を受け入れることが大切」という思いだ。
「ヘイトスピーチについて」は、「日本は法規制を行うべきだ」「反対署名活動などに参加する動きをつくらなければいけない」といった意見が出た。
映画『GO』観賞後では、「在日であることは、共通する悩みであるとともに、強みでもあると思った。韓国人でもなければ日本人でもない、この微妙な感覚をこうした場で同胞と共有することができてうれしい」「このグローバルな社会で自分の国籍について悩むことがちっぽけでくだらないと感じたし、本当の私を理解してくれる人と一緒になりたい」とアイデンティティーで葛藤する青年もいた。
北海道出身の金侑伽さん(清泉女子大1年)は、「まだ同胞の知り合いが少ないため、参加に不安がありましたが、あっという間の4日間で、同じ世代の在日の仲間が一気に増えたことが一番の思い出となり、心強くなりました。それぞれ在日としての悩みや不安と向き合っている姿を見て、私も就職や将来の事など在日である事実ときちんと向き合わないといけないと感じました」と感想を話した。
今後は21日に東京湾ナイトクルージング、10月26日はボウリング大会、11月10日の川越唐人揃い(朝鮮通信使パレード)など、留学生連合会や青年会との連帯行事を企画している。問い合わせはchuo.gakuseikai@gmail.comへ。
(2013.9.11 民団新聞)