掲載日 : [2018-07-11] 照会数 : 13464
「選択の幅広がった」… 民団中央主催「就職フェア」
[ 企業担当者から事業概要の説明を受ける就活生(韓国中央会館) ]
来場者の半数「満足」
就活中の在日韓国人や韓国人留学生、日本人を応援する民団中央本部の第5回「就職フェア・韓日合同企業説明会」が7日、東京・港区の韓国中央会館「MINDANホール」で開催された。約140人が来場。アンケート結果によれば「初めて知った企業もあり、選択の幅が広がった」などと、約半数が「満足」と回答した。「普通」も含めると9割が今回の企画に肯定的な反応を示していたことがわかった。
今年はグローバル人材を求めて金融、航空、不動産、保険、製造業、IT関連、弁護士事務所、行政書士事務所など18の事業所がブースを開設した。
開場と同時に就活生で埋まったのが人気の航空関連会社。アシアナスタッフサービス(東京・台東区)はスチュワーデス姿の係員がブースに立ち、アドバイスを送った。ある女性の志望者は「言語を使いたいし、人と接することが好きだし」とエントリーした。別の女性(22)も「グローバルな環境が魅力。自分がやりたいことをやりたい」ときっぱり。
空港グランドハンドリングを主な業種とする大阪のスイスポートジャパン人事課の文原香織課長は「外資系なので日本語、韓国語、英語はベーシック言語として当然。さらに中国語などプラスアルファがあればもっといい」と話す。そうした厳しい採用条件でも有望視される9人からエントリーシートを受け取り、「悪くない」と手ごたえを感じていた。
外国人観光客を主な対象に小売り・流通業を展開する永山(エイサン、東京都台東区)は韓国語が堪能なネイティブが希望。取締役副社長を兼務する西山祐志管理本部長は「需要は増えても、減ることはない」と企業の将来性を強調。「ぜひこの仕事をしたい」という人を採りたいと語った。
一方、不動産業のイーストランドクリエイト(東京都中央区)は「日本人が失ったものを多く持っている」と在日に熱視線を注いでいた。金城憲秀営業部課長によれば「グループ会社で多くの在日を採ってきた。地道にコツコツ、やる気のある人材を望んでいる」と話す。
教育と金融業にエントリーしたという在日の洪秀賢さん(23)は「助かった」と満足そうな表情でアンケート用紙を提出した。食品か化学系が希望だという同じく在日の洪元基さん(22、大学院生)も「来てみてよかった」と感想を語った。
同フェアは28日、福岡でも開催される。10~15時、県中小企業振興センターで。
(2018.07.11 民団新聞)