掲載日 : [2018-09-01] 照会数 : 10868
歴史の否定許さない…民団中央会館で関東大震災95周年追念式
[ 追念辞を述べる金秀吉民団東京本部団長 ] [ 大震災が起きた午前11時58分に全員が起立して黙とうをささげた ] [ 献花する参列者 ]
2年連続で追悼文送らず…都知事の姿勢に危惧
1923年9月1日に発生した関東大震災から95年を迎えた。民団東京本部(金秀吉団長)は1日、東京・港区の韓国中央会館で「第95周年関東大震災殉難同胞追念式」を挙行し、李洙勲駐日大使や民団中央本部の呂健二団長、朴安淳議長、金春植監察委員、顧問ら幹部のほか、民団東京本部と各支部3機関長ら幹部、婦人会、青年会など傘下団体から約180人余りが参列した。
東京本部の郭成浩副団長は経過報告で「関東大震災は天災であると同時に朝鮮人虐殺を引き起こした人災である。市民団体主催の追悼式に小池都知事が2年連続で追悼文送付を取りやめた。歴史否定につながる動きに危惧を抱かざるを得ない」と述べた上で、「昨今、排外主義の風潮が広がり、朝鮮人虐殺がなかったような事実否定や矮小化といった歴史修正主義は悪質な世論操作に他ならない。関東大震災の虐殺は昨今のヘイトスピーチの原点だ」と批判した。
李大使と呂団長の代表献花の後、東京本部の金団長は、「私たちは犠牲同胞に哀悼を表すとともに、非人道的な蛮行を糾弾し、惨劇の事実を後世に継承することが私たちの使命であると自覚するために毎年結集している。在日同胞が子々孫々までこの地で安心して生きていくため、同胞の権益擁護と地域住民として共生・共栄社会構築に団結し、全力をつくすことを誓う」と追念辞を述べた。
参列者全員が献花をした後、大震災が起きた午前11時58分に黙とうをささげた。
首都圏各地で冥福祈る集い
このほか、首都圏の民団各地方本部や日本の市民団体による追悼式も営まれた。各地の式典で参列者は、当時の日本軍や警察、「自警団」などによって虐殺された6千人にも及ぶ在日同胞らの冥福を改めて祈った。
(2018.09.12 民団新聞)