掲載日 : [2018-09-12] 照会数 : 11407
友好関係より強固に…韓日パートナーシップ宣言20周年記念セミナー
[ 250人余が参加した記念セミナー(鼎談) ] [ 特別スピーチを述べる小渕優子議員 ] [ 祝賀パーティでさらなる韓日友好親善を誓い乾杯 ]
小渕議員「未来への努力、共有を」
1998年10月8日、金大中大統領と小渕恵三総理大臣は東京で「日韓共同宣言・21世紀に向けた新たな韓日パートナーシップ」を発表した。同宣言から20年を迎え、日韓親善協会中央会と民団中央本部は10日、在外同胞財団の後援を受け、都内で「韓日パートナーシップ宣言・20周年記念セミナー」を共催した。
250余人の出席者を前に河村建夫会長は「韓日の過去を直視し、未来を志向すると明らかにした宣言を踏まえ、今後の両国関係を考えていきたい」と主催者あいさつをした。呂健二団長は「ことさらに韓日友好・親善と言わなくても、在日韓国人は日本社会に完全に定着し、地域で日本人と共生している」と実態を述べた。李洙勲駐日大使は「両国を訪問する韓国人、日本人は1000万人に達する時代だ。友好関係をさらに強固なものにしたい」と激励した。
小渕総理の遺志を受け継ぎ、国会議員になった小渕優子衆議院議員は特別スピーチで「生前、父は20世紀に起きたことは20世紀に解決し、目前の21世紀は若い世代が活躍する時代になるよう懸け橋になりたいと言っていた。両首脳の記者会見の言葉が印象深い。それは、宣言の実践が大いなる挑戦であること、両国の指導者・政治家・国民が引き続き宣言の実現に向けて努力することが大事だと強調したことだ」と振り返り、「未来を生きる私たちに、汗を流し努力せよという愛情を感じる。何ができるか、皆さんと共有したい」と結んだ。
「交流の大切さ」強調…基調講演で小此木氏
基調講演で慶応大学の小此木政夫名誉教授は「日本が過去の歴史を謝罪し、韓国がそれを評価した上で未来志向的な両国関係の発展のために互いの努力が時代の要請だと表明した。現職の大統領と総理が合意・発表したこの宣言は画期的な意義があった」と再確認し、「日本人が韓国文化を受け入れるとは想像もしなかった。韓流は日本に定着し、またブームが来る。交流こそが相互理解の第一歩」と訴えた。
河村会長、呂団長との鼎談では、小此木教授が「1000万人の人的交流は革命的だ。韓国人留学生の就活の問題などの解決を図ることが大事。在日韓国人は両国の懸け橋になってほしい」と語り、河村会長は「日韓関係が前進することが両国の国益につながる」と述べた。呂団長は「過去の不幸な歴史を忘れてはいけないが、過ちを赦すことはできる。韓日両国を等距離で観ることができる在日韓国人をもっと日本で積極活用してほしい」と訴えた。
(2018.09.12 民団新聞)